【2025年最新】アメリカで最も危険な州TOP10!旅行・移住前に知りたい治安情報

アメリカ旅行や移住、国内での引っ越しを考える際、「治安」はとても重要なポイントです。アメリカは広大な国で、州ごとに治安状況が大きく異なり、「安心して暮らせる場所」もあれば、残念ながら犯罪率が高く、注意が必要な場所もあります。

この【2025年最新】最も危険な州TOP10の記事では、最新の犯罪データをもとに、特に治安リスクが高い州をご紹介します。これからアメリカに旅行や移住を考えている方、また国内で引っ越しを検討している方が、安全に過ごせるための参考にしていただければ幸いです。

もくじ

統計の基準

この統計は、主に以下の基準を基に評価されています。

  • 暴力犯罪率
    暴力犯罪率とは、殺人や強盗、暴行といった人に危害を加える犯罪がどれくらい発生しているかを示す数値です。この数値が低いと”人が安心して暮らせる”と評価されます。暴力犯罪が少ない州は、街中でのトラブルや危険が少ないため、家族や一人暮らしでも安心して過ごせると言われています。
  • 財産犯罪率
    財産犯罪率は、盗難や車の窃盗、住居侵入など、人の持ち物や財産を狙った犯罪がどれくらい発生しているかを示すもの。外出中や留守中の安心感に直結するため、引っ越し先を選ぶ際にはとても重要になります。
  • 警察や消防の対応能力
    警察や消防がどれくらい素早く対応できるかも、安全な地域を判断するための大事なポイントです。例えば、緊急時に警察がすぐに駆けつけてくれたり、火災発生時に消防が迅速に対応してくれるかも、ひとつの安心材料になります。
  • 医療アクセスと緊急医療体制
    事故や急病など、緊急時に医療機関にすぐ行けるかどうかも安全性の基準です。病院が近くにあり、救急車の到着が早い地域では、緊急時にすぐ医療処置を受けることができます。特に子どもやお年寄りがいる家庭にとっては、知るべき情報となります。
  • 自然災害への備えと対策
    自然災害が少ない、または災害への対策が整っているかも重要な要素です。たとえば、台風、洪水、地震などの災害が少ない地域や、万一災害が発生しても避難場所や災害対策がしっかりしている州は、安全とされています。

これらの要素を総合的に判断し、アメリカで最も危険な州ランキングが作成されています。

この記事で紹介している「アメリカで最も危険な州ランキング」は、アメリカのデータに基づいており、日本人の治安感覚とは異なる場合があります。アメリカで「危険」とされる都市が、日本人にはそれほど危険に感じられなかったり、逆に「注意が必要」とされていない場所でも日本人には不安に感じることがあるかもしれません。

このランキングはあくまで参考とし、実際に訪れる際や住居を選ぶ際には、現地の治安状況や生活感覚をしっかり確認しながら判断することをおすすめします。

アメリカで危険な州TOP10

それでは最も危険な州を10位から順に発表していきます。

10位 ルイジアナ州

ルイジアナ州(Louisiana)はアメリカ南部に位置し、テキサス州やミシシッピ州と隣接しています。

フランスの影響を強く受けた歴史を持ち、独自の文化と伝統が息づく州です。州の最大都市ニューオーリンズはジャズ発祥の地として知られ、毎年開かれる「マルディグラ(Mardi Gras)」のお祭りも有名です。

ルイジアナは温暖で湿潤な気候で、湿地や沼地が多く、独特な自然環境が楽しめます。また、ルイジアナ料理として知られるケイジャンやクレオール料理も魅力の一つで、ユニークな食文化が観光客にも人気です。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
601,6051419
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
594676527
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,64722641

ルイジアナ州が10位にランクインした理由は、犯罪率の高さや自然災害の多さ、医療アクセスに課題があるためです。

都市部のニューオーリンズやバトンルージュでは、特に暴力犯罪や殺人事件が多発し、10万人あたりの殺人発生率も全国平均を大きく上回っています。また、銃器関連の犯罪や住居侵入、車両窃盗などの財産犯罪も頻発しており、州全体の治安状況は不安定です。

さらに、ルイジアナ州はメキシコ湾に面しているため、ハリケーンや洪水といった自然災害のリスクが常にあります。特に2005年のハリケーン『カトリーナ』ではニューオーリンズが壊滅的な被害を受け、広範囲に洪水が発生しました。こうした災害リスクは毎年高く、夏季の熱波も含めて、住民の安全を脅かす要因となっています。

日本人の間で特に有名な事件は「日本人留学生ハロウィン射殺事件」です。1992年10月17日にルイジアナ州バトンルージュで発生しました。日本人留学生がハロウィンパーティーに向かう途中、誤って他人の家に訪問し、住人に射殺された事件です。この事件は、アメリカの銃規制の問題に注目を集め、日本とアメリカで銃に対する意識の違いが議論されるきっかけとなりました。

9位 サウスカロライナ州

サウスカロライナ州(South Carolina)はアメリカ南東部に位置し、北にノースカロライナ州、西にジョージア州と接しています。

海岸沿いには美しいビーチが広がっており、人気の観光地として知られています。チャールストンはアメリカ独立戦争や南北戦争に関する歴史的な名所が多く、街並みも古き良きアメリカを感じさせる魅力があります。

南部ならではの温かい人柄や、美しい自然、歴史ある街並みが魅力で、ゆったりとした生活を求める人々にも人気の地域です。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
601,7151220
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
773596705
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,82327349

サウスカロライナ州が9位にランクインした理由は、州全体で高い犯罪率や自然災害のリスクがあり、特にハリケーンや洪水の発生が多いことが挙げられます。

また、サウスカロライナ州の銃規制は比較的緩い方に分類されます。サウスカロライナ州では18歳以上であればライフルやショットガン、21歳以上であれば拳銃を購入することが可能です。2021年には許可証を発行された人のオープンキャリー(銃を他人から見えるように携帯すること)が許可されました。

2024年10月にチャールストン市内のショッピングモールで銃乱射事件が発生し、3人が死亡、5人が負傷。2024年8月にはコロンビア市内のナイトクラブでの銃撃事件で2人が死亡、4人が負傷しています。

さらに、サウスカロライナ州は大西洋に面しているため、毎年のようにハリケーンの影響を受けやすい地域です。過去にはハリケーン・ヒューゴが州を直撃し、甚大な被害をもたらしました。ハリケーンによる洪水や強風被害が多発し、夏季には熱波も頻繁に発生するため、災害対策が常に求められています。

8位 ワシントン州

ワシントン州(Washington)はアメリカ北西部に位置し、カナダと国境を接する州です。

州都はオリンピアですが、最大都市はシアトルで、テクノロジー産業やスタートアップが盛んなことで知られています。マイクロソフトやアマゾンの本社があるため、経済の中心はテクノロジー、航空産業、コーヒー産業などが発展しており、シアトルは「イノベーションの拠点」とも呼ばれています。

気候は西部が温暖な海洋性気候で、冬も比較的温暖で雨が多いのが特徴です。一方、東部は山脈の影響で乾燥した気候となっています。カスケード山脈やオリンピック山脈、火山のレーニア山といった壮大な自然があり、ハイキングやキャンプなどアウトドアも楽しめます。

教育面では、ワシントン大学(University of Washington)をはじめとする高い教育水準が保たれており、日本人留学生にも人気の地域です。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
60976516
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
765131,0019
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
2,13445974

ワシントン州が8位にランクインした理由は、特定の都市での犯罪率の高さや自然災害のリスク、医療アクセスに地域差があるためです。

ワシントン州の主要都市シアトルやタコマでは、暴力犯罪や財産犯罪が多発しており、治安が不安定なエリアがいくつかあります。また2023年の調査によると、ワシントン州のホームレス人口は約25,000人で、全米で5番目に多いと報告されています。社会的な課題が治安に影響を及ぼしている側面もあります。

さらにオピオイド系薬物の乱用が深刻化しています。2022年には、薬物過剰摂取による死亡者数が1,500人を超え、過去最高を記録しました。特にフェンタニルの流入が問題視されており、州政府は対策を急いでいます。

ワシントン州は、自然災害のリスクも高い地域です。州の沿岸部では、地震や津波のリスクが指摘されています。さらに、ワシントン州にはカスケード山脈があり、火山活動の懸念が続いているほか、冬には豪雪、夏には山火事が発生することもあります。こうした災害リスクが州全体の安全性に影響を与えています。

7位 オクラホマ州

オクラホマ州(Oklahoma)はアメリカ南中部に位置しています。

州都はオクラホマシティで、もう一つの主要都市タルサとともに、経済や文化の中心となっています。オクラホマ州は先住民族の歴史と結びつきが深く、多くの部族が居住する地であり、全米で最も多くの先住民族の部族が認定されている州の一つです。州名も、チョクトー語で「赤い人々」を意味する言葉に由来しています。

経済の中心は石油・天然ガス産業で、「オイル州」としても知られています。また、農業や畜産業も盛んで、広大な土地を活かした小麦や家畜の生産が州経済を支えています。近年では、航空宇宙産業やエネルギー技術分野も発展しており、ビジネス環境の多様化が進んでいます。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
571,422919
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
11851657911
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,63438545

オクラホマ州が7位にランクインした理由は、暴力犯罪や財産犯罪の発生率の高さです。

オクラホマ州では、特にタルサやオクラホマシティといった主要都市で、暴力犯罪が多く発生しています。さらにオープンキャリー(銃を他人から見えるように携帯する)とコンシールドキャリー(隠して携帯する)の両方が許可されており、2019年には許可証なしで銃を携帯できる「コンスティチューショナル・キャリー法」が導入されました。

また、オクラホマ州は「トルネード・アレイ」と呼ばれる地域に位置しており、特に春から夏にかけて竜巻が多発します。激しい竜巻は大規模な被害をもたらし、毎年多くの建物やインフラが損壊しています。また、夏の熱波や強風、洪水も頻発し、災害リスクが高い地域です。これらの災害は住民の安全に直接的な影響を及ぼしています。

6位 アーカンソー州

アーカンソー州(Arkansas)はアメリカ南部に位置し、ミズーリ州やオクラホマ州、ルイジアナ州と隣接しています。

州都はリトルロックで、経済や文化の中心地となっています。アーカンソーは美しい自然に恵まれ、「自然の州(The Natural State)」として知られ、山々や河川、温泉が多く、アウトドア好きには人気の地域です。

また、小売業の巨人ウォルマートの本社がある州でもあり、州経済における重要な役割を担っています。近年では、テクノロジー産業や医療分野も成長しており、ビジネス環境が多様化しています。豊かな自然と歴史的な文化が調和した場所として、多くの人々に親しまれています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
572,1371223
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
1054849322
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,87527844

アーカンソー州が6位にランクインした理由は、暴力犯罪や財産犯罪の発生率が高いことに加え、自然災害のリスクが大きいからです。

アーカンソー州の主要都市リトルロックやフォートスミスでは、特に暴力犯罪が多く発生しています。10万人あたりの犯罪率が全国平均を上回っており、銃器関連の犯罪や強盗、住居侵入といった財産犯罪が頻繁に発生しているため、治安状況は不安定です。

自然災害のリスクも高く、アーカンソー州は竜巻が多発する地域に位置しています。特に春から夏にかけて竜巻が頻発し、住宅やインフラへの被害が発生しやすい地域です。また、州内では洪水のリスクもあり、川沿いや低地では頻繁に浸水被害が起こることがあります。

医療アクセスについても、都市部の医療施設は比較的充実している一方で、地方部では医療機関が少なく、緊急時に迅速な対応が難しい地域があります。

2024年現在も『アメリカ史上最悪の中学校銃乱射事件』といわれている「ウェストサイド中学校銃乱射事件」が起きたのもアーカンソー州です。

5位 テネシー州

テネシー州(Tennessee)はアメリカ南東部に位置しています。

州都はナッシュビルで、音楽の都として世界的に有名です。特にカントリーミュージックが盛んで、「カントリーミュージックの聖地」とも呼ばれ、もう一つの主要都市メンフィスはブルース発祥の地として知られています。

テネシー州は温暖で湿潤な気候が特徴で、山々や川が豊富な自然環境に恵まれています。グレート・スモーキー山脈国立公園はアメリカでも最も訪問者数が多い国立公園で、美しい山並みや多様な動植物が観光客を魅了しています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
561,9781131
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
833236549
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,62028971

テネシー州が5位にランクインした理由は、暴力犯罪や財産犯罪の発生率が高いこと、自然災害のリスクが大きいことが挙げられます。

テネシー州の主要都市であるメンフィスやナッシュビルでは、特に暴力犯罪の発生率が高く、都市部での治安状況は不安定です。こうした治安問題は、特にメンフィスで顕著であり、州全体の安全性に影響を与えています。

自然災害の面でも、テネシー州はリスクが高い地域です。竜巻や洪水が頻繁に発生し、特に春から夏にかけての竜巻シーズンには大規模な被害が起こることがあります。洪水は特に川沿いや低地で発生しやすく、住民にとって恒常的なリスクとなっています。さらに、テネシー州は地震の影響を受けやすい地域にも位置しており、今後大規模な地震が発生する可能性が懸念されています。

在米日本人の記憶に新しいのは2023年3月27日、ナッシュビルの小学校で起こった痛ましい銃乱射事件です。この事件では、9歳の生徒3人と教員3人が犠牲となり、犯人も警察により射殺されました。

テネシーは全米で特に銃規制が緩い州です。銃規制の強い州が導入している「レッドフラッグ法」(危険な個人から一時的に銃を取り上げる法律)はなく、精神疾患や脅威を感じる人物から銃を一時的に取り上げるための法的措置が存在しないことも問題となっています。

4位 ネバダ州

ネバダ州(Nevada)はアメリカ西部に位置し、カリフォルニア州、オレゴン州、アイダホ州、アリゾナ州、ユタ州と隣接しています。

州都はカーソンシティですが、最も有名で最大の都市はラスベガスです。ラスベガスは「エンターテイメントの都」として知られ、カジノやリゾートが集まるストリップ地区には、毎年世界中から観光客が訪れます。

ネバダ州は乾燥した砂漠気候で、広大な砂漠や山脈が特徴です。デスバレーやレッドロックキャニオンなどの自然景観が美しく、アウトドア愛好者にとってはハイキングやキャンプを楽しめる魅力的な場所も多くあります。

教育面では、ネバダ大学(University of Nevada)のリノ校とラスベガス校があります。ネバダ州は多様な文化や経済活動が集まり、エンターテイメントと自然の両方を楽しめる地域として多くの人に親しまれています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
541971829
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
1283966899
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,45143874

ネバダ州が4位にランクインした理由は、特に都市部での犯罪率の高さ、自然災害のリスク、そして医療アクセスの課題があるためです。

観光客が集まるエリアでは、強盗や車両窃盗、住居侵入などの財産犯罪が頻繁に発生しており、犯罪発生率は全国平均を上回っています。

自然災害のリスクとしては、ネバダ州は地震の発生リスクが高い地域に位置しています。州の西部には地震活動が活発な断層があり、ラスベガスなどの主要都市も大規模な地震の影響を受けやすい地域です。

医療アクセスの面では、ラスベガスには多くの医療機関が集中しているものの、地方部では医療施設が限られており、緊急時に迅速な対応が難しい地域もあります。特に広大な砂漠地帯を含む地域では、医療施設へのアクセスが困難なため、医療リソースの偏りが課題となっています。

2024年7月、ラスベガス市内のホテルで宿泊客の就寝中に客室へ不法侵入され、貴重品が盗まれる事件が複数報告されました。ネバダ州ではセーフティボックスを利用せずに盗難に遭った場合ホテルが責任を負わないことがあるため、必ず活用することが重要です。万が一被害に遭った場合は速やかに現地の警察や日本国総領事館に連絡してください。

3位 ペンシルべニア州

ペンシルベニア州(Pennsylvania)はアメリカ北東部に位置しています。

州都はハリスバーグですが、最大の都市はフィラデルフィアです。フィラデルフィアはアメリカ独立の歴史において重要な役割を果たした都市であり、独立宣言が採択された「インディペンデンス・ホール」や「自由の鐘」など、歴史的な観光名所が多くあります。

ペンシルベニア州は四季がはっきりしており、冬は寒さが厳しく、夏は比較的温暖です。州内にはアパラチア山脈が走っており、ハイキングやキャンプなどのアウトドア活動が楽しめる自然環境にも恵まれています。

経済の中心は製造業、医療、金融、教育、そして農業。農業では乳製品の生産が盛んで、キノコの産地としても知られています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
531,366253
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
672167235
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,454338179

ペンシルベニア州が3位にランクインした理由は、特定の都市での犯罪発生率の高さや自然災害のリスクに課題があるためです。

ペンシルベニア州の主要都市フィラデルフィアでは、銃器を使用した犯罪や強盗、車両窃盗、住居侵入といった犯罪が頻発し、特に都市部での治安が不安定な傾向にあります。

また、自然災害のリスクが高い地域でもあります。大西洋沿いに近いため、ハリケーンや豪雨による洪水が発生しやすく、特に川沿いや低地では浸水のリスクが高まります。さらに、冬季には豪雪や氷による悪天候が多く、交通や日常生活に影響を与えることもあります。

フィラデルフィア市では、ホームレス人口の増加と薬物乱用が深刻な問題となっています。特にケンジントン地区では路上生活者が増え、地域への影響が懸念されています。また、動物用鎮静剤キシラジンが混入されたオピオイド「トランク」が広まり、依存症患者の健康被害や治安悪化が問題視されています。

※以下は別名”ゾンビドラッグ”と呼ばれている『トランク(Tranq)』についての映像です。視聴にはご注意ください。

2位 コロラド州

コロラド州(Colorado)はアメリカ西部に位置し、山岳地帯と自然の美しさで知られる州です。

州都であり最大の都市はデンバーで、デンバーは「マイル・ハイ・シティ(標高1マイルの都市)」と呼ばれ、高地に位置する特徴的な都市です。コロラド州のシンボルともいえるのがロッキー山脈で、特に「ロッキーマウンテン国立公園」は美しい山々や湖、野生動物が多く訪れる人々を魅了しています。

また、デンバーは若者や起業家が集まる都市としても注目されており、スタートアップ企業が多く進出しています。州全体が健康志向でアクティブなライフスタイルを楽しむ傾向があり、美しい自然と都市生活が融合する地域として、多くの人に親しまれています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
491,053844
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
12039996815
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
2,08870875

コロラド州が2位にランクインした理由は、都市部での犯罪率の高さ、山火事や雪崩などの自然災害のリスク、医療アクセスの地域差が影響しているためです。

コロラド州の最大都市デンバーやコロラドスプリングスでは、特に銃器関連の犯罪、強盗、車両窃盗といった犯罪が頻発しています。また、デンバーはホームレス人口が多い都市の一つであり、社会的課題が治安問題に反映されている側面もあります。

自然災害のリスクも高く、コロラド州は山岳地帯に位置しているため、山火事や雪崩が発生することがあります。特に夏季には乾燥した気候と高温が重なり、山火事が多発する傾向があります。また、冬季の積雪が多い地域では雪崩の危険があり、アウトドア活動を行う人々にとってリスクが伴います。さらに、コロラド州は地震のリスクもあり、近年では少数ながら地震の発生も確認されています。

医療アクセスについては、特に山岳地域や農村部では医療機関へのアクセスが難しく、事故や災害時に迅速な対応が難しい場合があります。

1位 ニューメキシコ州

ニューメキシコ州(New Mexico)はアメリカ南西部に位置し、メキシコとも国境を接しています。

州都はサンタフェで、芸術と文化が豊かなことで知られています。最大都市はアルバカーキで、ここには国際気球フェスティバルが開催され、多くの観光客が訪れます。

ニューメキシコ州はネイティブアメリカンとヒスパニック文化が色濃く残る土地であり、プエブロ族やナバホ族、アパッチ族などの先住民部族の居住地でもあります。その影響で、州内には先住民の文化や建築様式、祭りが数多く見られます。

経済の中心は観光業とエネルギー産業、特に石油や天然ガスの生産が盛んです。また、軍事施設や国立研究所(ロスアラモス国立研究所やサンディア国立研究所)があり、航空宇宙やテクノロジー分野でも注目されています。

安全スコア暴行発生率殺人発生率誘拐・拉致発生率
401,9801564
性犯罪発生率住居侵入・窃盗発生率破壊・器物損壊発生率強要・恐喝発生率
1295641,2267
窃盗発生率自動車盗難発生率強盗発生率
1,996569158

ニューメキシコ州が1位にランクインした理由は、特に都市部での高い犯罪率、自然災害のリスク、そして医療アクセスの問題が挙げられます。

ニューメキシコ州の主要都市アルバカーキでは、暴力犯罪や財産犯罪の発生率が非常に高く、全国平均を大きく上回っています。また、犯罪は都市部に限らず課題が残っているため、州全体の安全性が低いとされています。

自然災害のリスクも大きく、ニューメキシコ州は乾燥した砂漠気候であるため、夏季には山火事が頻発します。特に乾燥と高温が続く季節には広範囲にわたる山火事が発生し、住民の生活やインフラに影響を与えることがあります。また、夏のモンスーンシーズンには激しい雷雨や洪水が発生することがあり、特に乾燥した土地では大雨が一度に降るとフラッシュフラッド(鉄砲水)が起こりやすく、地域住民にとって大きなリスクとなっています。

しかし大きな問題となっているのは不法移民問題と人身売買です。

メキシコとの国境に接する地理的特性から、不法移民や人身売買の問題が深刻化しています。2021年にはメキシコ国境で165.9万人が不法入国で拘束され、2024年にはニューメキシコ州内でも不法入国を支援する組織の活動が報告されています。また、メキシコでの女性の人身売買被害者は2018年から40%増加し、ニューメキシコにも影響を与えています。州や連邦政府は法執行や被害者支援を強化していますが、地域の協力も重要とされています。

まとめ

今回のランキングから、自然災害が多い地域は「危険な州」として評価されやすいことがわかります。

ハリケーンや竜巻、山火事、洪水などが頻発する地域では、日常生活に影響が出るだけでなく、安全面でも不安が大きくなります。

また、犯罪の発生率が高いことも危険度に影響していますが、住みやすさを決める上で特に重要なのが医療アクセスです。緊急時にすぐ医療を受けられる環境があるかどうかは、安心して暮らせるかどうかに関わります。そのため、留学先や引っ越し先を選ぶ際には、治安や医療体制、自然災害のリスクを総合的に確認することが大切です。

こうした情報を参考に、安全で快適な地域を選んでほしいと思います。

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